投稿者「葉山どうぶつ病院」のアーカイブ

紀州犬の脾臓捻転

8歳の雄の紀州犬が急に虚脱して座り込んでしまった。貧血しているようでふらふらしているという症状で、緊急来院した。確かに粘膜の色は貧血色だが、聴診で心音が弱く、不整脈もあった。粘膜再充当時間が遅延し、ショック状態だった。腹 … 続きを読む

小型犬の腎細胞癌の1例

1週間前から血尿が出ているという症状で来院。薄めの赤色尿で頻尿ではない。尿が採取できなかったので、血液検査を実施、白血球の単球のみやや高値、SDMA24、それ以外はすべて正常。X線検査にて左腎の腫大。エコー検査で左腎尾方 … 続きを読む

好酸球性気管支肺症を疑った犬

『1ヶ月前から咳が出ていて、抗生物質などの治療をしているが良くならない』との主訴で来院された犬。 身体検査では発熱があり、肺野全体にクラックルが聴取され、肺野全体の病変が疑われました。胸部レントゲン検査では、肺野で間質パ … 続きを読む

散歩中に蜂に刺された犬

夕方の散歩から帰宅して足を拭こうとしたら『蜂』が出てきて、その後、足を上げてしまい痛がっているとのことで来院。 肉球の間は赤く炎症を起こし、全体に腫れ上がっている状態でした。 肉球を良く観察すると、まだ針が残っておりそれ … 続きを読む

他院で手術をした後重度の結膜と癒着していたチェーリーアイの整復手術

他院で手術をした後重度に結膜と癒着して眼球が見えない状態になっていたチェーリーアイ(左)の中型犬の整復手術を実施。第3眼瞼(瞬膜)は露出したままになってしまうが、瞬膜内側の大きく腫れたリンパ組織は元の位置に戻っている(右 … 続きを読む

寒くなってくると多くなる雄猫の尿閉に外科手術「尿道瘻形成術」が必要になる時

雄猫の下部泌尿器疾患に罹患すると尿中の血餅やタンパク質から成る尿道栓で閉塞したり、膀胱内に形成する細かな砂粒状の結石がペニスの先端近くに集積して、尿閉になったりする。それらの尿閉に対する治療は緊急性があり、時間の経過とと … 続きを読む

猫の下眼瞼の睫毛内反の整復手術

猫の乳腺癌の片側全切除

乳腺癌の診断がついた高齢猫の片側乳腺全切除(リンパ節郭清も含む)を行なった。術創が広いため、減張縫合を施し、皮下にはドレイン付き陰圧バッグ吸引器を装着した。4日目には減張縫合も抜糸、吸引された漿液も2mlになったためドレ … 続きを読む

胃拡張・胃捻転を起こした超大型犬の1例

 胃内に大量にガスが貯留し、胃拡張・胃捻転を起こした中年の超大型犬が呼吸促拍の状態で来院した。外で遊んでいたら急に立てなくなり、ふらふらし始めたとの主訴であった。身体検査を行ったところ、腹部がパンパンに張っており、レント … 続きを読む

特発性間質性肺炎を疑った犬の一例

1歳の秋田犬が呼吸が早いとのことで緊急来院した。レントゲン検査では肺全域の不透過性亢進、肺胞パターン、間質パターンが認められた。血液検査では白血球の軽度上昇、それ以外は正常値だった。 肺が白く写ってしまう病気はたくさんあ … 続きを読む