7〜9歳のワンちゃん
ホーム>ワンちゃん>7〜9歳のワンちゃん
  • ワンちゃんの健康管理
  • 6歳までのワンちゃん
  • 7〜9歳のワンちゃん
  • 10歳以上のワンちゃん

犬人間の年からすると、まだまだ若いと思っていた愛犬たちも6歳を過ぎるころには人間でいう「アラフォー世代」に突入し、段々シニア世代へと向かっていきます。元気で楽しく、健やかに毎日を過ごしてもらいながら、一日でも長生きしてくれるよう、若い時期以上に気を配ってあげてください。

〜 この時期に注意していただきたいこと 〜

4大予防をしっかりと継続しましょう

この時期になると、これまで継続してきた4大予防(①狂犬病予防接種、②ワクチン接種、③フィラリア予防、④ノミ・ダニ予防)をやめてしまう飼主様も出てきます。これらの予防はワンちゃんの健康の基本となります。しっかりと継続してあげてください。

健康チェックを兼ねてグルーミングをしませんか

見た目はこれまでと変わらなくても、年齢を重ねてくると、若い頃は当たり前のようにできていたことも、少しづつできなくなっていきます。身体の健康状態のチェックと合わせて下記のようなグルーミングも定期的に行いましょう。ご自宅で難しい場合には診察時に一緒に行うことも可能です。獣医師にご相談ください。

爪切り爪切り

ワンちゃんは運動中に爪が地面とこすれることにより、少しずつ削れて伸びすぎることはありません。
しかし、年齢を重ねてくると、ワンちゃんの筋力が低下し始めます。その結果、歩く、走るなどの運動を嫌がるようになります。そして、爪が削れにくくなることで、爪が伸びやすくなってしまいます。
爪が伸びすぎると、ワンちゃんが歩きにくい、根元から折れる・巻き爪のように皮膚に食い込むなどの怪我、関節(指)の変形を起こす可能性がありますので注意しておきましょう。

足回りカット足回りカット

年齢を重ねて筋力が低下してくると、足腰が少しずつ弱くなり、「踏ん張る」ことが難しくなってきます。
ご自宅内で飼育されていてフローリング環境の場合は、足回りの毛が伸びてしまうと、滑りやすくなり転倒によるけがにつながることがあります。また、毛が伸びすぎた状態が長く続くと、皮膚の炎症につながります。
足回りの状態をチェックしてあげてください。

肛門腺しぼり肛門腺しぼり

年齢を重ねてくると、ワンちゃんは肛門嚢にたまる分泌物を自力で排出することが困難になります。お尻をこすりつけだしたら、要注意です。放置しておくと炎症を起こしたり、肛門嚢が破裂してしまいます。
特に小型犬の場合は元々の排出能力が低いため、溜まりやすい傾向があります。
診察時に簡単にケアできますのでご相談ください。

定期的な健康診断の受診

半年〜1年に1度、定期的な健康診断をしましょう。

人間同様、若いころに比べて病気にかかりやすくなり、悪性腫瘍や糖尿病、心臓病、白内障、歯槽膿漏、関節炎などシニア世代の人間と同じような病気を患うリスクも高くなります。

特にワンちゃんは弱いところを見せないようにする本能が備わっているので、飼い主も気づかないうちに大きな病気が進行している場合があります。

病気を早期発見・早期治療することができれば、予後もよくなり、愛犬にQOL(quality of life:生活の質)の高い生活を送らせてあげることができます。

病気の早期発見・早期治療のために、ワンちゃんも半年から1年1度は健康診断を受けましょう。

ワンちゃんの老化現象のチェックを

徐々にシニア世代に向かっていくワンちゃんの老化現象をチェックしてあげてください。

この頃から愛犬たちにも少しずつ、老化が見られるようになります。老化は突然変化が表れるものではなく、緩やかに徐々に進んで行くものなので、愛犬が5、6歳を過ぎたら、若いころ以上に普段の様子に気を配ってあげるようにしましょう。

代表的な老化現象

ワンちゃんの老化現象としてこのような症状が見られるようになります。

  • ・寝ている時間が多くなった
  • ・人間や他の犬、物事への興味が薄れてきて
     反応しなくなった
  • ・耳が遠くなった
  • ・目が白く濁ってきた
  • ・白髪が目立ち、被毛にハリツヤがなくなってきた
  • ・散歩に行きたがらなくなった、以前より歩くスピー
     ドが遅くなった
  • ・疲れやすくなった
  • ・お座りや伏せ、寝ている状態から立ち上がるのが
     大変そうになってきた
  • ・食べものへの関心が薄れてきたり、食欲が落ちて
     きた
  • ・徘徊したり、鳴き続けるようになった
     (特に高齢期でみられます)

早めの察知と対処が大切

老化現象を早めに察知し、飼い方の改善をしていきましょう。

愛犬の健康を維持するために毎日適度な運動は大切ですが、あまり無理はさせないようにしましょう。 室内環境もバリアフリーを心掛け、今までジャンプして乗り降りしていたような場所には階段やスロープ、滑り止めなどをつけてあげるなど、シニア世代の犬が暮らしやすいよう環境を整えましょう。

また、愛犬の様子を普段からよく観察し、先ほど挙げたような老化現象を察知して、早めの対処を行うことが大切です。