10歳のミニチュアダックスが1ヶ月以上にわたる慢性の下痢があり、他院からのご紹介で来院した。腹部触診で3~4cm大の腫瘤が触知され、レントゲン検査ではそれが不明確だったが、エコー検査で腸間膜根あたりのリンパ節が腫大し、小腸の一部に壁のイレギュラーな肥厚による狭窄がみられたため、病変部切除と確定診断のための病理検査を目的に、開腹手術となった。血液検査で貧血と低蛋白(低アルブミン)があったため、念のため輸血を行なってからの手術になった。下の上段2つの写真は腸間膜のリンパ節の腫大と肥厚した腸管の横断面のエコー検査の画像。2段目は腸管の2ヶ所にあった腫瘤と拡張した病変および腸間膜根の腫大したリンパ節
下の写真は空腸2ヶ所の病変部を切除した術後と切除した腸管。
下の写真は2箇所の病変部を切開して内部を見ている。
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病理組織検査の結果は消化器型リンパ腫、ハイグレードタイプで低分化型のリンパ腫、つまり化学療法にどちらかと言うと反応するタイプと言うことになります。抜糸後、プレドニゾロンと3種類の抗癌剤を交互に投与していく、いわゆるUWー25というプロトコールで治療していく。現在化学療法を始めて3週目に入ったが、いたって元気で、食欲も出て、便の状態も良好で、腹腔内のリンパ節も正常の大きさになっている。 |
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