14歳ラブラドール・レトリーバーの脾臓の起源不明肉腫(線維組織球性結節)

日常生活で健康上異常のない14歳のラブラドールレトリーバーが健康診断のX線検査と超音波検査で脾臓の腫瘤が見つかり、脾臓の摘出手術を行なった。摘出した脾臓にできていた腫瘤は2ヶ所で大きな腫瘤は起源不明の肉腫という病理組織検査結果だった。もう1つの腫瘤は結節性過形成で腫瘍ではなかった。この大きな腫瘤、起源不明肉腫は診断名として別に未分化肉腫あるいは悪性線維性組織球腫などと言われるそうだが、海外では線維組織球性結節と呼ばれているそうだ。臨床的経過をグレード分けしている(腫瘍内を占めるリンパ球成分の量によるグレード分け)文献もあり、それによると1年生存率がグレードⅠで61%、グレードⅡで57%グレードⅢで32%と報告されており、この子はグレードⅢに相当する悪性腫瘍となり、今後は肝臓転移など予後要注意、定期的検査の必要性ありということになる。

写真は術中と術後の脾臓の腫瘤を示す。白い腫瘤が肉腫部分。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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