犬の赤血球増加症

1か月前より興奮すると酸欠状態になる、疲れやすいことを主訴に他院を受診され、血液が濃いこと(多血)を指摘されて瀉血処置を実施していた11歳の犬がセカンドオピニオンで来院した。

 

当院でのスクリーニング検査において、PCV67%(基準値37-62%)と赤血球の増加を認め、また腹部超音波検査では腎臓の大きさにおいて左腎>右腎が認められた。

エリスロポエチンは<0.6 mIU/ml(基準値1.3-13.4)と低値を示した。

 

当院でも非鎮静下にて瀉血処置を実施した。

 

飼い主様には腎臓における腫瘤性あるいは浸潤病変の有無を確認する精査を提案したが、ご希望されなかったため、ご相談したうえで赤血球増加症の分類の真性多血症と仮診断してヒドロキシウレア療法を開始した。

 

その後の経過として、4日後はPCV54%、2週間後はPCV42%と基準値になり、一般状態も安定している。

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