13歳の猫が『耳がクサイ』との主訴で来院された。
耳を観察しようとすると、膿性の耳だれがあり耳道内の観察が出来なかったため耳だれを拭い、その後、耳道内洗浄を行った。
耳だれを拭ったものを検査すると大量の細菌および少数のマラセチアが確認された。
洗浄後の耳道内をビデオ・オトスコープで観察すると下の写真のような腫瘤が耳道を塞いでおり、鼓膜までは観察できなかった。
細菌感染による『炎症性ポリープ』を疑い、オーナー様と相談の結果、全身的な抗生物質治療と点耳薬(抗生物質、抗真菌剤、ステロイド剤の合剤)による局所治療で経過観察を行うこととし、縮小がみられなかった場合は手術による摘出を検討することになった。
2週間後には明らかな縮小傾向がみられ、さらにその1週間後には腫瘤は消失していた。
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