【異物混入による膿瘍】
首にできものがあるとの主訴で9歳のスタンダード・プードルが来院されました。
できものは肉芽様組織であり一部膿瘍となっていました。細胞診検査では細菌感染が見られたため追加検査として細菌培養検査を行い、抗生物質治療を行うこととなりました。
抗生物質により腫瘤は縮小していましたが、完全には良くならず再び細菌培養検査を行い、患部も切開洗浄を繰り返し行うこととしました。徐々に良くなり肉芽組織も縮小していたのですが、しばらくすると再度袋状の膿瘍となりました。
膿瘍を切開し綿棒で内部を拭うと【種子】が摘出され、その後の治療では急速に改善が見られました。
膿瘍内に異物があると、抗生物質を使用していても治癒しません。
どのようにして皮下に種子が入り込んでしまったかははっきりしませんが、激しく遊んでいる際に入り込んでしまったと思われます。