膀胱穿刺による採尿は必須であることの証明

シェットランドシープドッグの尿道の移行上皮癌                  頻尿と血尿が続いているという主訴で来院し、自宅で採取した自然尿を持参していただき、尿検査をした結果、潜血3+、赤血球・白血球(好中球)・細菌と細菌を貪食した好中球、上皮細胞等が検出された。この結果から細菌性の膀胱炎を疑い10日間の抗生物質等の内服を行い、10日後に再度自宅で採取した尿による尿検査を実施した。その結果潜血反応は全く変わらず3+だった。治療しても血液反応が全く変わらないのはおかしいので、後日尿道と膣内を観察及び尿路造影を行ったところ、尿道内に異常があることが分かった。当院の3mm径の内視鏡で尿道を観察した結果、尿道内にポリープ様の腫瘤が存在することが判明した。その後大学病院で精査していただいて、バイオプシーもを実施していただいた結果、尿道の移行上皮癌であることが判明した。

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