10月7日(土):横浜にある神奈川県総合医療会館で各専門の先生方からご講演があった。いわゆる「One Health」という考えの基、人と動物の共通感染症に対して、人医と獣医が共有していなければならない知識について再考される内容だった。特に人の臨床医師・馬原文彦先生のダニ媒介性感染症のお話は大変興味のある内容だった。ツツガムシ病や日本紅斑熱はダニ媒介性のリケッチアが原因だが北海道以外の日本全国に発生が見られ、最近よくマスコミにも取りだたされることが多くなってきた重症熱性血小板減少症候群(SFTS)も東北から南のほとんどの地域で発生しているダニ媒介性のウイルス疾患だ。どの疾患も早期に治療することで大事に至らないが、治療のタイミングが遅れると死亡することも多い疾患だ。
これらダニ媒介感染症の予防は ①一般的対処:マダニに対する暴露を避ける(長袖・長ズボン・ダニ忌避剤のスプレー・ペットにも予防) ②帰宅後は衣類の管理、お風呂場でダニが付着していないかチェック。付着していれば絶対ちぎり取らないで正当方で処理 ③1~2週間は体調に注意し、発熱・発疹などの症状が出たら医療機関を受診。その際マダニ暴露の既往を報告。 ④ペットに対する対策
今の時期はダニの数が一年中で一番多い時期ですので、以上の4つのことに注意して下さい。
ヒトにもペットにも使えるディートという成分が含まれるスプレー式忌避剤があり、殺虫ではなく忌避剤として5~8時間持続し、安心して使えます。当院にもございますので、ご希望の方は医員にご相談ください。