5/21~23と三日間、臨床病理学のセミナー『検査データの先にあるもの』に参加してきた。
講師はアメリカ、コーネル大学の 獣医師 Tracy Stokol 先生
一日目は貧血がみられる疾患の考え方、疾患別の特徴所見、そして白血球増加が認められるときのアプローチ(再生性か非再生性か・腫瘍性か反応性かなど)などを学んだ。
二日目は出血時に血を止める機能である凝固機能の異常を伴う疾患のアプローチを学んだ。
中でも播種性血管内凝固(DIC)という、凝固系の活性化により血栓の形成が続発してしまう病態は、進行するまで一般的な血液凝固系検査(PT,APTT,Fib)ではほとんど異常を示さず、小さい血管の血栓では検出することが難しい。
しかし、DICには必ず基礎疾患が存在し、早期に治療を行うことが重要であると実感した。
三日目は実際の症例をもとに講義やディスカッションがすすめられた。
赤血球や白血球に関する項目だけでなく、血液化学検査の数値や尿など、全体的に評価することの大切さを学ぶことができた。
より良い検査方法の手技などを学び、葉山どうぶつ病院でもスタッフ間で共有し、日々の診療に役立てて行きたいと思った。