6日と7日の2日間麻布大学で日本獣医がん学会が開催された。今回のがん学会も大変面白い内容で勉強になった。
特に色々な皮膚病変(例えば壊死性遊走性紅斑・剥離性皮膚炎・皮膚脆弱症候群・腫瘍随伴性脱毛症)を併発したそれぞれの異なった腫瘍との関連性については、やはりこういう症例を見ておかないと見過ごす可能性があることがわかった。
また犬と猫の乳腺腫瘍については、日常多く経験しているが、針生検は診断価値はあまりないように言われてきたが、少なくとも全例についてやることが推奨されるということや腫瘍のステージ分類は根治的手術か緩和的手術かの判定基準に応用すること、さらにマイクロサテライト解析が悪性・良性の診断に役立つこと、などが挙げられた。いずれにしても予防的避妊手術(卵巣子宮全摘出)を若いうちに実施することと、腫瘍切除の際に避妊手術をしておくと乳腺の良性腫瘍が予防できることが最近わかった。そして早期発見早期治療が基本となることは言うまでもないことでしょう。