大阪WJVF第6回大会に出席

WJVF西日本獣医学フォーラムに3日間出席してきた。今回は猫医学シリーズが加わったこともあり、猫医学をメインに教育セミナーを受講してきた。興味深かったのは猫の皮膚病の原因だ。精神的要因が38%、皮膚炎(耳疥癬、ノミアレルギー、食物アレルギーなど)16%、感染症11%(内6%が糸状菌いわゆるカビが原因)先天性2%、その他10%。つまり猫の皮膚病には精神的要因が4割近くあるということになる。また猫の便秘の治療に新しいお薬が使われるようになった。今までの液体の緩下剤よりも効果があり、閉塞時の腸管洗浄剤として投薬することができる。またISFM(国際猫医学会)から発表された糖尿病の治療のガイドラインの内容と実際の治療法の注意点やインスリン・デテミルの使用法など、糖尿病ケトアシドーシスの治療を含め、曖昧な部分がクリアーになった。猫の難治性呼吸器疾患の治療の開始のタイミングも現在の治療法がわかった。さらに猫の難治性歯肉口内炎あるいはリンパ球性形質細胞性歯肉口内炎といわれていたものは実は歯肉炎と歯周炎がメインでそれに口内炎が存在するものをいうそうです。その治療は歯周病に対するもので、重度のものは臼歯抜歯または全抜歯が必要になる。その他に猫の麻酔と疼痛管理に関してWASABAのガイドラインを含めた薬剤の使用法の紹介、さらには猫の下部尿路疾患の外科テクニック、猫のウイルス学の最新情報や猫特有の眼病の診断治療など大変役に立つ内容だった。

 

 

 

 

スタッフ皆んなでシーパラダイスでお楽しみ

7月9日はスタッフみんなでバーベキュー大会を予定していましたが、雨天になった為、急遽シーパラダイスに行って遊ぶことになった。10時半から3時半まででしたが園内の水族館で魚や動物たちのきれいなものからグロテスクなものまでとてもたくさん観ることができましたし、アーチ形のトンネルをくぐるとイワシの大群や熱帯魚やイルカまで下から見ることができ、とても楽しめた。そのあとイルカやアシカのショーを見たり、シロゴンドウクジラに直接触れるコーナーに行ったり、皆子供に帰ったように結構時間を忘れて遊んできました。普段の仕事を一切忘れ、スタッフ同士の親睦がはかれてとても良い慰安になったのではないかと思います。佐久本先生も東京から来ていただき、お腹の赤ちゃんと一緒に楽しんで頂きました。スナップ写真を下にアップさせて頂きます。

NAHA国際セミナー「疼痛管理」に出席

先日、3日間の日本動物病院会の「疼痛管理」のセミナーに出席してきた。講師のDr.Wrightはアメリカの麻酔専門医であり、認定獣医疼痛診療医、犬リハビリテーション診療認定医、獣医医療認定鍼灸師、国際獣医疼痛管理学会会長、世界疼痛協議会協議員という肩書きの持ち主で、内容も犬猫の疼痛評価から始まり、疼痛医療の各種方法、各科の疼痛の手段と方法など内容が豊富だった。また鍼灸治療が科学的に解明されてきたことと、その有用性や疼痛医療としての確立がされてきたことが、十数年間私がやってきた鍼灸治療のさらに自信とやりがいを感じさせてくれた。

JAHA国際セミナー「皮膚病学」の3日間に出席

ミシガン州立大学の教授であり、アレルギー・皮膚科・耳鼻科クリニックの専門医としても活躍しているDr.Bloomの3日間のセミナーに出席してきた。           先生から犬のアトピー性皮膚炎はアレルギーではないという新しい概念が紹介された。季節関連性環境由来アレルゲン誘発性アトピー性皮膚炎や季節非関連性環境由来アレルゲン誘発性アトピー性皮膚炎、そして皮膚食物有害反応によって惹起されるアトピー性皮膚炎といった基にある疾患によりアトピー性皮膚炎が起るということだ。従って体系的な診断治療のアプローチ法といったものが、とても大切なことが再認識された。また新しいアレルギー治療薬にオクラシチニブというものがあり、副作用も最小限で短時間でかなりの効果が期待できる素晴らしいお薬だ。まだ海外でもすぐに手に入らないということだが、早く使えるようにしたいと考えている。

ホモトキシコロジーセミナーに参加

今回はウサギの胸腺腫と縦隔型リンパ腫にホモトキシコロジーを応用した例やエンセファリトゾーン症、さらに急性の肝障害や腎障害にもそれぞれ有効にしかも安全に使用できたという報告があり、興味深かった。小動物にもこれからホモトキシコロジーの使用を検討して行こうと思う。

当院スタッフの人気者ナナちゃん天国へ

当院の人気者ナナちゃんが長い闘病の末、5月12日に14歳11ヶ月で生涯を閉じました。昨年8月の来院時の検査で判明した口唇に出来た悪性腫瘍(肉腫)が次第に進行し、今年に入ってからは腫瘍の進行と体力との勝負といった様子でした。幸いなことに昨年一時期痛みが伴ったことがありましたが、それ以来腫瘍のある場所を触らない限り、痛みも差ほどなく、何より驚いたのは亡くなる少し前まで食事を食べていたということです。また最期の旅立つ10分前に入院中のお母様から電話が入って、お母様の声を聞かせてあげられ、その後すぐに他の家族のみんなが見守る中で、静かに息を引きとったそうです。

ご家族の皆様の深い愛情に包まれ、天国に召されたナナちゃん、お疲れ様でした。今年1月に先立ったモモちゃんに会えて、今頃2人で楽しく遊んでいるのでしょうね。

飼い主の方から病院に思い出の写真の入ったお礼状を頂きましたので、下に公開させて頂きます。

 

 

 

大使、大使夫人による10カ国のガーデニングin Okura

5月5日診療が終わってから、家内に誘われて、建て替えのため最後となるホテルオークラでの「大使とその夫人のガーデニング」に行って来た。アメリカ、イギリス、ベルギー、ポーランド、アイルランド、イタリア、スウェーデン、スロバキア、ポルトガル、トルコの10カ国のガーデニングで室内〔平安の間〕にセッティングされたとても珍しい催しだ。会場に入ると正面になんともいえない良い香りのする深紅のバラの園が目に入った。これはこのホテルの創業者、大倉男爵の名前を冠した「バロン・オークラ」というバラでした。その奥には10カ国のミニガーデンが所狭しと展示され、あるところは華やかに、あるところはいままで見たことの無いような本当に綺麗な花々もたくさんあり、またそのお国柄がよく表現されて、とても優雅な気分になって楽しめた。下にその写真を載せてみました。

世界の2大学会から全国でも数少ないGOLD 認定を ダブル受賞

国際猫医学会とアメリカ猫開業医協会の2つのGOLD認定を受賞しました。湘南地域では初の受賞になります。        

猫ちゃんにより良い医療や優しいケアと環境の整っている病院を認定する国際的な認定制度です。待合室や入院室などの施設、医療機器などが猫に配慮されたものであるか など100項目以上の基準を満たすことで取得できました。今後も猫ちゃんの幸せのためにあらゆる努力をして参ります。

ISFMとは国際的な猫のチャリティー団体であるInternational Cat Careの獣医療部門で、英国のイングランドおよびウェールズで登録されている団体です。International Cat Careは50年以上に渡って世界中の飼育されている猫および野良猫へのケアや、思いやり・理解を深めることを目的とし、その活動は寄附金によって行われています。これらの活動は世界各国のパートナーシップを結ぶ組織と連携し国際的に猫医学の発展を目的としています。院内にinternational cat careの小さな赤い募金箱を設置しています。皆様のご協力をお願い申し上げます。

AAFPは開業医の高水準な臨床や継続教育、科学的な研究をサポートすることによって、猫の健康と福祉を成し遂げようとする団体です。この協会の会員になりますと猫に関するアップデートな情報が即座に入りますので、皆様にそれをどこよりも早く還元していくことが出来るのです。

 

ワンコと行く箱根

犬と一緒に暮らしていると何処に遊びに行く時も大概一緒に出かけることになります。私のところは3頭いますので、いつもワゴン車を利用して出かけていましたが、大型犬がいるとどうしても狭いので、思い切って昨年1月にキャンピングカーを購入しました。災害時に犬と一緒の避難所としても活用できますし、旅行にも広いベットで悠々と寝そべったまま移動できますので、最近では犬達も家族もとても気に入って、何かの折には必ず移動手段として利用しています。先日は箱根に行き、元箱根から恩師公園までの湖畔の遊歩道やいつもお気に入りの九頭竜神社までの遊歩道2.4kmを歩き、さらに箱根芦ノ湖パノラマパークで走り回り、強羅公園でゆっくりしたり、とてもたのしい旅行でした。それぞれのスナップ写真を掲載させて頂きます。

心配ありません!全盲でも普通の生活ができます。

うちの家族である2歳のマルチース、アーサー君は昨年の晩夏と11月に、片目づつ順に免疫介在性ブドウ膜炎から緑内障になり、2人の眼科専門医に診ていただきましたが、内科的に眼圧のコントロールが難しく、しかも疼痛を伴うため、両目とも眼球摘出を余儀なくされた。家族の精神的ショックはその後しばらく続き、毎日アーサーを抱いて放さない状態でした。しかし1ヶ月くらいで恐々とそして慎重ではありましたが、廊下を歩き出し、家の中を次第に探検しているかのように歩き回りだしました。聴覚と臭覚は人間の何百倍も優れているのを家族はそれまで忘れていたのです。2ヶ月目には公園内を歩き出し、3ヶ月目には広めの道路は早歩きができ、今では散歩コースの半分近く他のうちの2頭と一緒に散歩もできるようになりました。家の中では今や勝手知ったる我が家で食事場所やトイレは確実に覚えて失敗はほとんど有りませんし、来客があると、他の犬達を追い抜いて玄関まで走ったり、視力がないことをいつの間にか忘れてしまいそうなくらいの動きをしています。                                                        もし皆さんのどなたか、またはお知り合いの方で、もし万一ペットが視力を失うことがあっても、決して心配することはありません。動物は感覚が我々の想像以上に優れており、順応性があり、生活能力にたけているので、2~3ヶ月もすれば全盲でも普通の生活ができます。但し、外では危険な場所や障害物の多いところや大きな音のするところは避けてあげたり、家具や置物などは移動を出来るだけ避けていただくといったちょっとした気遣いさえあれば、まず問題は無いでしょう。私の実際の経験で立証できました。

松本農園にて