犬猫のネブライザー治療

ネブライザー治療は薬剤を霧状にして、鼻や口から吸入することで、気管や肺、鼻の奥に薬剤を送り込み、炎症を和らげたり、患部に直接薬を作用させたりする治療法です。この治療は犬猫の上部気道疾患(鼻炎や副鼻腔炎)や気管支炎や肺炎などの治療に大変有効です。ネブライザーに使用する薬剤は主に抗菌剤や気管支拡張剤、粘液溶解剤、などを使用します。猫や小型犬は入院室のドアをネブライザー用のものに変えて、部屋の中が真っ白になって、動物の姿が見えなくなるくらいに、ナノ単位の細かな霧状の薬で満たし、15分~20分その中に入って吸入をさせます。中型以上のワンちゃんでは口元や鼻にチューブ先端を近づけて霧状の薬がそこから吸い込まれるように調整してあげます。下の写真のように意外と嫌がらずに頑張ってくれます。肺炎の場合などは重症度に合わせて1日2回あるいは毎日5日間など回数を決めて治療します。